末期がんからの生還
コマツ時代の先輩で、今年78才になる齊藤さんという方がおります。
2009年3月65才の時に、ステージⅣの肺腺がんとわかり、更に
脳にも転移しており、余命1年と宣告されました。遠隔転移している
肺腺がんステージⅣでは、手術、放射線治療は出来ないと言われ、
抗がん剤による延命治療をする事にしました。この時代の肺腺がんステージⅣ
の5年生存率は2.7%との事。但し抗がん剤治療するには脳腫瘍を
きれい除去にしないと出来ないとの事で、5月に脳腫瘍切除の手術
を行い、7月から抗がん剤治療を開始。8がつにも2回目の抗がん剤
治療を行うも、副作用酷く1カ月のうちまともに生活出来るのは、1週間
にも満たなかった。たまたま元週刊ポスト編集長の関根進氏の「がんを
切らずに10年延命」という本を読んで、漢方薬の天仙液に出会う。
そこから国分寺市の鈴木医院の鈴木先生に出会い、そこから阿佐ヶ谷の
珠光会診療所の蓮見理事長と出会い、HITV治療を受ける事となった。
一種の免疫療法で、患者の血液から白血球の一部である単球を取り出し、
培養操作を経て樹状細胞を誘導します。この樹状細胞は、異物を認識する
機能を持っており、これをがん細胞に注入するとどのようながん細胞である
かを学習します。その後に点滴で静脈にメモリーT細胞を投与すると、樹状細胞
からがんの情報を受け取り、がんを異物として記憶します。そこから2,3週間
でメモリーT細胞が攻撃力のあるキラーT細胞へ変化し、がんへの攻撃を始めます。
キラーT細胞は、敵をロックオンしたらどこまでも追尾するミサイルのような
もので、24時間休みなく攻撃を続け、がん細胞を弱体化させます。この細胞は
血液中に送り出され、進行がんの特徴である血液中に侵入した細かながん細胞
も排除します。こうしてがんの再発を防いでいます。
3回目の抗がん剤治療の後にHITV治療を受けた結果、12月にはがんは
抜け殻になっていました。
その後、齊藤さんは膀胱がん、甲状腺がんを発症しますが、克服し、いまでも
元気にゴルフをされています。